介護保険
介護保険の目的は、介護地獄といわれる深刻な家族の介護負担を軽減することにあったはずですが、
しかし現在、介護殺人や高齢者の自殺の増加という現状を見ると、介護の負担は解消されていないどころか、所得の低い世帯では特に深刻になっています。
■保険料・利用料の重い負担が、高齢者を介護から遠ざけている。
介護保険の実施状況の報告で、支給限度額にたいする在宅サービスの利用率は、制度導入から今にいたるまで約4割という水準です。
しかも、要介護・要支援と認定された人のうち、サービスを利用していない人の割合も約2割のままであり、特に所得の少ない世帯ほど、利用を控える傾向は顕著です。
収入との関係で介護保険の利用状況を分析した財団法人家計経済研究所(東京)は、「基礎年金のみの世帯や子供からの仕送りなどで生計を立てている世帯では、介護保険によるサービスを利用している割合が低い。……入院や高齢者施設への入所の割合も低く、家族で介護を支えていることになる。食料・光熱水道などの生活に絶対必要な費用も、総務省家計調査の高齢者夫婦だけの世帯と比べ7−8割になっており、かなりやりくりして介護費用をねん出していることがうかがえる」と、指摘しています。
低所得者だけでなく高齢者世帯全体としてみても、介護保険や医療費などの負担が重いために、介護保険の利用を控えているのではないでしょうか?
まさに「保険あって介護なし」の状態です。
■介護保険導入後も特養ホーム待機者は増加している。
現在の特別養護老人ホームの待機者の数は約30万人と言われています。これは介護保険導入前の約3倍です。(いずれも重複申し込みをのぞいた実際の待機者数)。
この状況で、有料老人ホームやグループ・ホームなどを中心に民間事業者の参入が急増していますが、高額な費用がかかり、介護度によっては入所拒否されたりする事があります。
■福祉現場の労働条件の悪化。
介護保険の導入後、ヘルパーの約8割が不安定な雇用形態におかれ、6割が月収十万円代という状態らしいです。
また、介護保険制度で重要な役割を果たすケアマネジャーも、過労のために体をこわす人も多く、こまめに働けば働くほど赤字になる状況のため、辞める人があとをたちません。
現在の介護保険は、このような低賃金、低待遇の介護労働者の「犠牲」によって支えられているのです。介護報酬の引き上げも含め、労働条件の改善が必要です。
この様な問題は以前から、言われ続けられている事ですが、政府は何も改善して行こうとは考えていない様です。
政府は介護保険を利用する国民の立場で考えず、介護保険制度を「金を食いつぶす悪物」を言う観点から考えているようで、できる事なら、介護保険制度を無くすつもりじゃないのか?とも思ってしまいます。
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